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見守りサービスで企業と自治体が連携

総務省の統計によると、高齢者のいる世帯のうち1/4が単身世帯といわれており、高齢者の一人暮らしが増えています。

このような状況の中、離れている家族が今日も元気だと確認できる、あるいは異変があったときすぐに気付くように、高齢者の見守りビジネスがいろいろと出てきました。

例えば家電のシャープが販売しているテレビは、電源スイッチを押すと画面に体調について質問する項目が出てきて、「良い」「普通」「悪い」から選ぶと自動的に家族にメールが配信される仕組みになっています。

高齢者は体調が悪くても家族に迷惑をかけまいと、電話やメールではその旨を伝えることを控えがちです。しかし、この仕組ならボタンを押すだけなので抵抗が低くなっているといえるでしょう。

シャープはテレビを活用した見守りサービスを広めようとしており、2014年11月から町の電気屋さんでも見守りに参加できるシステムを始めました。

具体的には、電気屋さんと見守りサービスと契約すると、体調が悪いボタンを押した場合に電気屋さんが高齢者の自宅に様子を見に行く等のサービスをしてくれます。

一人暮らしの高齢者の場合、家族が体調が悪いというメールをもらっても、すぐには対応がとれないケースがあります。しかし、電気屋さんとサービスを契約しておくと、家族になりかわって対応してくれるというメリットがあります。

他には、水道水のメーターにセンサーを配置することで水道の使用状況を監視し、家族にメール配信する見守りサービスもあります。1時間以上水を出しっぱなししていたり、12時間以上水を出していない場合には、地域の民生委員の方などと連携して様子を見に行ってもらうサービスもあります。

ただし、毎日メールが来るからと安心していると、逆に電話などのコミュニケーションがおろそかになることが懸念されますが、ある地域では配信メールをきっかけにコミュニケーションのきっかけが増えたという事例があります。

水の使用状況では様々なことが分かるようです。例えば、3日間水道の使用量が減っている場合は、風邪をひいていてお風呂に入れない等の推測をするなど、様々な活用方法を拡大していくようです。

高齢者の見守りは、もちろん自治体も取り組んでいるのですが、高齢者の増加があまりにも急激に進んでいるため、自治体だけでは追いついて行けない状況です。

このため、自治体が企業と連携して高齢者の見守りに取り組む例も増えてきております。例えば、業種によっては家庭に訪問する形態のサービスを行っている、新聞配達や生協、コンビニも店舗によっては配達をしているところがあるので、自治体と連携して見守りサービスに協力している事例もあります。具体的には、配達したときに異変に気づいたら市町村の福祉課に電話してもらうなどのフォローをお願いする等の取り組みです。

配達員が気付くことを一例として挙げてみます。

  • 新聞が2,3日たまっている
  • 電気が夜だけでなく昼もついている
  • いつも家がきれいに掃除してあるのに、このところ掃除されていない
  • 水やりの時間帯なのにいない
  • 犬がエサをもらえていない

企業がこのような見守りサービスに取り組むことで販売が増加するというメリットもありますが、社会貢献ができるということもあるので、今後広まっていくことが予想されます。

八王子のある行政書士事務所では、配偶者ビザの申請を専業としていた業務を、一人暮らしの見守り訪問サービスも加える取り組みをしています。

今後、一人暮らしの高齢者が激増すると推測されていますが、企業の見守りサービスは多様性をもって拡大していくことでしょう。